―1980年12月8日。
一世を風靡したロックバンド「ビートルズ」のメンバーで当時は
ソロ活動をしていたアーティストのジョン・レノンがニューヨーク
の自宅前で一人の男性に銃撃されて殺害されました。
享年40歳でした。
これはビートルズ時代の「Come Together」という歌の歌詞翻訳を
ネットで見かけてから個人的に考えるようになった事なのですが、
もちろん、断言はできませんけど、この歌が事件の一つの切っ掛け
になっていたのではないかと…。
この曲はまるで「俺の所までこいよ、そして俺を撃ってくれ」、
「撃て」、「撃ってくれ」と受け取られかねない表現になっている
のです。そして、曲調もどこか不穏な雰囲気を微妙に醸し出しています。
もちろん本作もビートルズとしては一つの芸術表現という事で、
あくまでもエンターテイメント、娯楽の範囲内で制作、発表
された曲のはずなのですが、
だが、それが、熱狂的なファンである実行犯にはジョン・レノンから
の自分個人に対する強いメッセージだと誤って受け取られた可能性が
あるのです。
これは熱狂的なファンであればあるほど、その歌詞の影響を受けや
すかったと推察できます。
つまり、ジョンやメンバーたちは自分たちの歌の歌詞の影響力を
過小評価していたのではないか?という事です。
当時は現代のように娯楽に溢れている時代ではありませんので、
それだけ一つ一つの曲の影響力が強かったのではないかと考えら
れます。
現代では歌の歌詞に影響を受けてファン個人の行動に強く影響を
与えるケースはほとんどないと思うのですが、
昔、故・尾崎豊氏の「15の夜」という曲の影響で、実際にバイク
を盗んだという少年たちが、当時は少なからず存在していたで
あろうことは想像に難くないでしょう。
そして、現代でも、例えばうら若い女性シンガーが、
「早く私の所に会いに来て」
「そして私を襲ってください」
「メチャクチャにしてください、ボロ雑巾みたいになるまで」
「私はそれを強く望んでいます」
などといった歌詞の歌を唄っていたなら、ファンの誰かが歌詞を
真に受けて実際に事件を起こす危険があるという事です。
結論として、あくまで娯楽作品として発表された曲が、犯人自身に
対しての強いメッセージと誤って受け取られた末の悲劇であったと
いう可能性が考えられるのです。
でも、これは、著者がふと、そう思ったという程度のお話ですの
で、読み物として、あまり真に受けないでいただけるとありがた
いです。
最終的に信じるか信じないかはあなた次第です…。